2016年1月2日土曜日

今年の映画一本目 「やさしい本泥棒」

元日、今年の映画一本目に観たのは「やさしい本泥棒」
封を切らずにたまっている何本かのDVDの中から、晴れやかな元旦だし幸せな気持ちになれそうなのがいいかなと、タイトルでチョイス。

これ、とっても良い映画だ。ゆったりと静かで幸せな終わりは観たあとの気持ちを穏やかにしてくれる。
でも、中身はというと、とっても悲しい物語。
ナチス占領下のドイツの田舎町が舞台。第二次世界大戦が始まる少し前に、里子として中年夫婦の家にやってきた少女が主人公。学校へ行っていなかったんだろう、自分の名前も書けない。一冊の本を大事に胸に抱えて眠る。それは、死んでしまった弟を埋葬した時に墓堀人が落としていったものだ。ある夜、義父は、少女がベッドで抱えている本を見て驚く。
何の本か知っているのか?
知らない。
義父は、その、墓掘り人のマニュアル本を一緒に読みながら、少女に読み書きを教えていく。
優しい人たちに囲まれて少女はたくましく生きていく。
しかし、そんな生活も長くは続かない。時代に翻弄されてしまう。

僕は、こんな物語を見るとつくづく思う。
人は、いつ、どこに生まれるかで決まってしまうものだな。
自分が、今ここに居る偶然。不思議。幸せ。不幸。



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