「第三の男」 1949年 イギリス モノクロ
主演のオーソン・ウェルズといえば、「市民ケーン」と「第三の男」が特に有名。「市民ケーン」はアメリカ映画のベスト1に選ばれるほどだけど、僕は断然 「第三の男」。
物語の面白さはもちろんだけど、とにかくこの作品の良さは、、全編に流れる雰囲気。
第二次世界大戦後間もないウイーン。戦争の傷跡と、混乱と、安堵感。アントン・カラスのテーマ曲が見事にマッチしている。
第三の男ハリーが初めて現れるシーンは鳥肌モンだ。
強烈に印象に残るシーンが目白押し。
そして、あのラストシーン。これほどかっこいの、他にある?
何年か前に見たキャロル・リード監督へのインタビュー番組で、この作品の面白いエピソードを語っていました。
ウイーンの大きな下水道に逃げ込んだハリーが警察に追われ、追い詰められていくクライマックス。
ハリー役のオーソン・ウェルズが、こんな汚いところでの撮影は嫌だと、俺は清潔な国アメリカから来たんだ、サンドイッチはセロハンに包まれているんだと言って帰っちゃたんだそうです。
で、鉄格子の蓋を持ち上げて逃げようとするんだけど開かなくて、格子から出る指が無念そうにもがく有名なシーン、監督の指なんだそうです。
これ知ってて観ると、確かに本人じゃないと判る場面がけっこうあって面白い。
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